介護保険負担割合証は、介護保険サービスを利用するときに、本人が費用の何割を負担するかを確認するための証明書です。負担割合は1割・2割・3割のいずれかで、証書に記載されています。
届いたら、まず「利用者負担の割合」と「適用期間」を確認し、介護保険被保険者証と一緒に保管しましょう。サービスを利用するときは、ケアマネジャーやサービス事業所へ提示します。
この記事では、介護保険負担割合証の見方、届く時期、被保険者証との違い、届かない・紛失した場合の対応を、介護初心者にも分かるように解説します。
※制度情報は2026年10月19日時点で確認しています。発送時期や再交付方法は自治体によって異なるため、最終的にはお住まいの市区町村へ確認してください。
介護保険負担割合証とは
介護保険負担割合証は、介護保険が適用されるサービスの利用者負担割合を示す書類です。要介護・要支援認定を受けている方や、介護予防・日常生活支援総合事業の事業対象者などに、市区町村から交付されます。
介護保険サービスを利用する際は、介護保険被保険者証と負担割合証を事業所へ提示します。事業所は負担割合証を確認し、利用者が支払う金額を計算します。
| 書類 | 主な役割 |
|---|---|
| 介護保険被保険者証 | 被保険者番号、要介護状態区分、認定の有効期間などを確認する |
| 介護保険負担割合証 | 介護保険サービスの利用者負担が何割かを確認する |
これから介護保険を利用する方は、まず要介護・要支援認定の申請が必要です。申請先や必要書類は、介護保険の申請方法と必要なもので確認できます。
介護保険負担割合証の見方
負担割合証が届いたら、次の3点を確認してください。
利用者負担の割合
もっとも重要なのが「利用者負担の割合」の欄です。1割・2割・3割のいずれかが記載されています。
たとえば、介護保険が適用されるサービス費が1万円の場合、単純計算した本人負担額は次のとおりです。
- 1割負担:1,000円
- 2割負担:2,000円
- 3割負担:3,000円
ただし、食費・居住費・日常生活費や、支給限度額を超えた分など、介護保険の対象外となる費用は別にかかります。「1割負担」と書かれていても、請求額全体が必ず1割になるわけではありません。
適用期間
負担割合証には、その割合が適用される開始日と終了日が記載されています。通常の適用期間は8月1日から翌年7月31日までです。
新しい証が届いたら適用開始日を確認し、開始日以降は新しい証を使います。期限が切れた証の返却・処分方法は自治体によって異なるため、同封の案内や自治体の公式サイトを確認してください。
氏名などの記載内容
氏名や被保険者番号などの記載内容に誤りがないかも確認します。記載内容に疑問がある場合は、自分で書き直さず、市区町村の介護保険担当窓口へ連絡してください。
介護保険負担割合証はいつ届く?
すでに要介護・要支援認定を受けている方には、新しい適用期間が始まる前の7月ごろに発送されるのが一般的です。ただし、正確な発送日や到着時期は自治体によって異なります。
2026年度分については、神戸市は7月中旬、江東区は7月13日、町田市は7月14日に発送すると案内しました。このように、同じ制度でも発送日は全国一律ではありません。
| 状況 | 届く時期の目安 |
|---|---|
| すでに認定を受けている | 毎年7月ごろ。正確な発送日は自治体によって異なる |
| 新たに認定を受けた | 認定結果と同時期など。自治体の案内を確認する |
| 転入や負担割合の変更があった | 手続きや判定後に交付される場合がある |
要介護認定には別の有効期間があり、必要に応じて更新手続きを行います。認定更新の流れは、介護保険の更新手続きの進め方も参考にしてください。
負担割合はどのように決まる?
介護保険サービスの利用者負担は原則1割です。ただし、65歳以上の第1号被保険者のうち、一定以上の所得がある方は2割または3割になります。40歳から64歳までの第2号被保険者、住民税非課税の方、生活保護を受けている方は原則1割です。
65歳以上の方の判定では、本人の合計所得金額だけでなく、年金収入、その他の所得、同一世帯にいる65歳以上の人数なども関係します。そのため、年金収入だけを見て自分で負担割合を確定することはできません。
詳しい基準は、厚生労働省の介護保険制度資料や、介護サービス情報公表システムのサービス利用料の説明で確認できます。
所得区分には税法上の「合計所得金額」などが使われ、計算方法は複雑です。負担割合証に記載された割合を確認し、判定内容に疑問がある場合は、市区町村の介護保険担当窓口に問い合わせてください。
負担割合証の使い方と保管方法
負担割合証が届いたら、次の手順で使用します。
- 氏名、負担割合、適用期間を確認する
- 介護保険被保険者証と一緒に保管する
- ケアマネジャーや利用中のサービス事業所へ提示する
- 新しい負担割合証が届いたら、適用開始日を確認して改めて提示する
複数のサービス事業所を利用している場合は、それぞれの事業所から提示を求められることがあります。新しい負担割合証が届いたことをケアマネジャーへ伝えると、必要な提出先を確認しやすくなります。
お薬手帳や介護保険被保険者証と保管場所を決めておくと、紛失を防ぎやすくなります。原本の提出や返却方法は、ケアマネジャーや事業所の案内に従ってください。
負担割合証が届かないときの確認方法
発送予定を過ぎても届かない場合は、まず次の点を確認します。
- 本人が要介護・要支援認定を受けているか
- 事業対象者に該当しているか
- 住所変更や郵便物の転送状況に問題がないか
- 家族が別の書類と一緒に保管していないか
要介護・要支援認定を受けておらず、事業対象者にも該当しない方には、負担割合証は送られません。認定を受けている、または事業対象者なのに届かない場合は、郵便物が市区町村へ返送されている可能性もあるため、介護保険担当窓口へ確認しましょう。
自治体によっては、返送状況を確認したうえで再交付申請が必要になります。発送日や手続き方法を推測せず、本人の住所地を担当する市区町村へ問い合わせるのが確実です。
介護保険負担割合証を紛失したときの対応
負担割合証を紛失した場合は、市区町村の介護保険担当窓口へ連絡し、再交付を申請します。再交付の方法は自治体によって異なり、窓口、郵送、電話、電子申請などに対応している場合があります。
申請者が本人か家族か、代理人かによって、本人確認書類や委任状が必要になることもあります。必要書類を確認してから手続きを進めると安心です。
- 自宅や家族の保管場所を確認する
- 担当のケアマネジャーにも状況を伝える
- 市区町村の介護保険担当窓口へ連絡する
- 案内された方法で再交付を申請する
- 再交付後、利用中のサービス事業所へ提示する
再交付の申請中にサービスを利用する場合の扱いは、自治体や事業所へ確認してください。負担割合を自己判断で伝えたり、期限の切れた証を使ったりせず、案内に従いましょう。
年度途中で負担割合が変わることもある
負担割合は毎年8月に切り替わるのが基本ですが、適用期間の途中で変更される場合もあります。
- 確定申告や修正申告により所得情報が変わった
- 転居、離婚、死亡などで65歳以上の世帯員の状況が変わった
- 同一世帯の方が65歳になった
変更があった場合は、新しい負担割合証が交付されることがあります。以前の証を使い続けず、新しい証をケアマネジャーやサービス事業所へ提示してください。変更が過去の利用月へ遡る場合もあるため、請求への影響は市区町村と事業所に確認しましょう。
なお、1か月の介護サービス利用者負担が一定の上限を超えたときは、高額介護サービス費の対象になる可能性があります。負担割合とは別の制度なので、詳しくは高額介護サービス費の対象と申請方法をご覧ください。
介護保険負担割合証についてよくある質問
介護保険証と負担割合証は同じものですか?
同じものではありません。介護保険被保険者証には要介護状態区分や認定期間などが、負担割合証には利用者負担の割合と適用期間が記載されています。介護サービスを利用するときは、両方の提示を求められるのが一般的です。
負担割合証は毎年届きますか?
要介護・要支援認定を受けている方や事業対象者などには、新しい適用期間に合わせて毎年交付されます。発送時期は自治体によって異なりますが、7月ごろが一般的です。
夫婦で負担割合が違うことはありますか?
あります。負担割合は一人ひとり判定されるため、同じ世帯の夫婦でも1割と2割など、異なる割合になる場合があります。
負担割合証がなくても介護サービスは利用できますか?
紛失や未着に気づいたら、まずケアマネジャー、サービス事業所、市区町村の介護保険担当窓口へ連絡してください。提示できない間の取り扱いは状況によって異なるため、自己判断せず案内に従いましょう。
記載された負担割合に納得できない場合はどうすればよいですか?
所得や世帯構成などの判定情報を自分だけで確認するのは難しいため、市区町村の介護保険担当窓口へ問い合わせてください。負担割合証と、自治体から同封された案内があれば手元に用意しておくと確認がスムーズです。
まとめ
介護保険負担割合証は、介護保険サービスを利用するときの本人負担が1割・2割・3割のどれに当たるかを確認する書類です。届いたら、負担割合、適用期間、氏名などの記載内容を確認しましょう。
新しい負担割合証は7月ごろに届くのが一般的ですが、正確な発送日は自治体によって異なります。届かない場合や紛失した場合は、市区町村の介護保険担当窓口に連絡し、必要に応じて再交付を申請してください。
所得基準や再交付方法には複雑な点や自治体ごとの違いがあります。分からないことがあれば、ケアマネジャーと市区町村の窓口に確認し、最新の負担割合証をサービス事業所へ提示しましょう。



コメント