サービス担当者会議で家族が伝えること|準備メモと欠席時の連絡方法

自宅のテーブルで高齢の母親と家族がケアマネジャーに相談するイメージ 家族の介護・在宅介護

サービス担当者会議で家族が伝えるのは、普段の生活で変わったこと、本人の希望、家族が手伝える範囲です。専門用語を覚えるより、「いつ、何に困り、誰がどう支えているか」をメモしておきましょう。

出席できない場合は、早めに担当のケアマネジャーへ連絡し、参加方法と事前に意見を伝える方法を相談してください。欠席する場合も、本人の希望をどう確かめ、会議後に何を確認するかまで決めておくと安心です。

この記事では、自宅で介護サービスを利用する人の家族に向けて、会議の準備、発言例、欠席・遠方の場合の連絡、会議後の確認を紹介します。

サービス担当者会議は、在宅生活に合う支援を話し合う場

家族は家庭での様子と本人の希望を伝える

サービス担当者会議は、ケアマネジャーが関係するサービス担当者と、本人の状況やケアプランの内容を共有し、支援について意見を交わす場です。ケアプランは、どのような生活を目指し、どの支援を組み合わせるかをまとめた計画です。

厚生労働省の居宅介護支援の基準(第13条)では、本人と家族の参加を基本とし、サービス担当者にケアプラン原案について専門的な意見を求めることが示されています。

家族には、訪問や通所の時間だけでは分かりにくい家庭の様子を伝える役割があります。進行や専門的な判断をすべて引き受ける必要はありません。例えば「デイサービスから帰ったあとの夕方が心配」「今の見守りを続けるのが難しい」といったことを、生活の場面と一緒に伝えてください。

認定調査・退院前の会議とは目的が異なる

要介護認定の訪問調査は、認定のために心身の状態や介助の状況を確認するものです。退院前の会議は、病院から生活の場へ移る準備を話し合います。

ここで扱うサービス担当者会議は、在宅でのケアプランの作成・見直しに向けた話し合いです。今の支援で生活が成り立っているか、本人の目標とサービスの内容が合っているかに目を向けましょう。

会議前に整理する準備メモと家族の発言例

本人の希望・最近の変化・今の支援を整理する

まず本人に「今の生活で続けたいこと」「困っていること」を聞きます。家族の心配と本人の希望が異なる場合は、どちらかにまとめず、分けてメモしてください。

次の表と発言例は、伝える内容を整理するための架空の例です。公的な提出様式ではありません。分からないことは空欄や「未確認」で構いません。

メモする項目記入例
本人の希望「自分で朝食を用意することは続けたい」と話している
いつ・何が困るかデイサービスがない日の夕方、食事の準備が間に合わない
頻度と実際の介助この一週間は3日、家族が夕食を届けた。温めと食事は本人ができた
家族ができる支援週末の買い物はできるが、平日の夕食配達は続けにくい
相談したい変更本人ができる調理は残し、夕方の支援方法を見直したい

「できなくなった」だけでなく、準備や声かけがあればできることも残します。日付や頻度は実際の記録を使い、例の数字に合わせる必要はありません。

遠方の家族が聞いた話を伝えるときは、「自分が見たこと」と「本人や他の家族から聞いたこと」を区別しましょう。

家族が続けられることと難しいことを分ける

「家族が対応します」と広く引き受けると、実際には難しい作業まで家族の役割として受け取られることがあります。できる曜日・時間帯・作業を具体的に伝えてください。

発言は、次の順番にすると相談につなげやすくなります。

本人は、自分で朝食を作ることを続けたいと言っています。最近、夕食を用意できず、私が仕事帰りに届ける日が増えました。週末の買い物はできますが、平日に毎回届けることは難しいです。今のサービスと、ほかに使える支援を含めて相談したいです。

これは話し方の例です。特定のサービスを必ず利用できるという意味ではありません。困る場面を伝え、利用条件や本人の希望を踏まえて方法を検討してもらいましょう。

家族内の担当が決まっていない場合は、「まだ調整できていません」と伝えます。会議前に話し合いたいときは、親の介護を兄弟で分担するための話し合い方も参考にしてください。

欠席・遠方の場合はケアマネジャーへ早めに連絡する

参加方法と事前メモの渡し方を相談する

仕事や距離の事情で出席が難しいと分かったら、当日まで待たず連絡しましょう。会議の案内で、日時・場所・参加予定者・所要時間の目安も確認します。時間や参加方法は一律ではありません。

連絡するときは、欠席する事情だけでなく、対応できる方法も添えます。次は連絡するときの架空の文例です。

ご案内いただいた日時は仕事で出席できません。事前のお電話なら平日の夕方に対応できます。別日程やオンラインで参加できるか、難しい場合は準備メモをどうお渡しすればよいか、相談させてください。

横須賀市の居宅介護支援の運営の手引き(令和8年6月改定・PDF)でも、本人・家族の参加を基本とすることや、テレビ電話等の活用には参加する本人・家族の同意が必要なことが説明されています。

オンライン参加が可能かは、事業所の対応と本人の状態、端末や通信環境などを含めて相談してください。全国どこでも必ず利用できる方法と考えず、接続方法や落ち着いて話せる場所も確かめましょう。

事前メモは、送る方法・期限・受け取る人を確認します。健康や生活に関する情報を含むため、相手の指定する連絡手段を使い、届いたかも確認してください。

本人の意向と会議後の説明をどう確認するか決める

家族が欠席する場合も、本人の希望を飛ばして話を進めないことが大切です。本人が参加できるか、伝えることをどう整理するかは、ケアマネジャーへ相談しましょう。

家族が事前に意見を伝えることと、制度上の「サービス担当者への照会」は別です。家族の欠席だけで会議を省略できる、と自己判断しないでください。

あわせて、「会議後はいつ、どの方法で説明を受けられるか」を決めておきます。本人や家族が聞けなかった説明、変更になった支援、まだ決まっていないことを確認する時間を確保しましょう。

当日はケアプランの目標と担当を確認する

サービスで何を目指し、誰が何をするか尋ねる

会議では、サービスの名称や回数だけでなく、生活の中で何を助ける計画なのかを尋ねます。次のように、実行する場面へ当てはめて聞くと分かりやすくなります。

  • この支援で、本人のどのような生活を目指しますか。
  • サービス担当者が行うことと、家族が行うことは何ですか。
  • 変更はいつから始まり、誰が関係者へ連絡しますか。
  • 費用は今とどう変わり、具体的な金額はいつ確認できますか。
  • 支援が合わない、予定どおりにできないときは、誰へ連絡しますか。

説明が分からなければ、「自宅では具体的に何をすればよいですか」と聞き直して構いません。家族が実行する支援は、内容だけでなく、できないときの相談先も確かめてください。

納得できない点や実行できない支援はその場で伝える

「毎朝の訪問はできません」「本人は回数を増やすことに不安があるようです」など、計画と実情が合わない点を伝えます。全員がそろっているからと、分からないまま賛成する必要はありません。

ケアプラン原案は本人または家族に説明し、文書で本人の同意を得ることが基準に定められています。家族が参加したり意見を伝えたりしただけで、本人への確認がすべて済むわけではありません。同意の確認が難しい事情がある場合も、家族だけで代わりに済ませず、対応を相談してください。

本人の前では話しにくい介護負担は、会議前に個別に相談し、会議での伝え方を決めておく方法もあります。連絡や説明で困りごとが続く場合は、ケアマネジャーとの相性や連絡で困ったときの確認点も整理に役立ちます。

会議後は決定事項と未決事項を分けて確認する

WAM NETのサービス担当者会議の実務説明では、会議のまとめや持ち越した課題を整理する流れが示されています。

会議の終わりに、決まった支援内容・開始予定日・担当者と、空き状況などの確認待ちを分けてメモしましょう。未決事項は、誰が確認し、いつまでに誰へ連絡するかを尋ねます。

ケアプランを受け取ったら、説明を受けた内容と合っているか確かめます。会議の議事録とケアプランは別のものです。会議記録を家族が必ず自動で受け取れるとは限らないため、共有してもらえる内容や方法は確認してください。

決まった支援を始めてから困りごとが出た場合も、次の会議まで抱えずケアマネジャーへ連絡しましょう。

サービス担当者会議への家族参加でよくある質問

家族は全員出席しなければいけませんか?

本人・家族の参加が基本とされていますが、「家族全員が毎回対面で出席」と一律に考えるのではなく、誰が参加し、ほかの家族の意見をどう共有するかをケアマネジャーへ相談してください。連絡窓口と普段の介護状況を説明できる人を整理しておくと調整しやすくなります。

本人が参加できず家族だけになる場合はどうしますか?

本人の体調や参加が難しい事情を伝え、本人の意向をどのように確認するかを相談します。家族だけで方針を決めてよいと判断せず、本人が話せる時間や方法なども含めて確認してください。

会議後に伝え忘れを思い出したらどうしますか?

気づいた時点で、内容を短くまとめてケアマネジャーへ連絡しましょう。「会議では毎日対応できると伝えましたが、確認すると平日は難しいです」のように、どの点を訂正・補足したいかを明確にします。

まとめ|相談したい生活場面を一つ書いて連絡しましょう

サービス担当者会議では、本人の希望、生活の変化、家族が続けられる支援を具体的に伝えます。出席できない場合は、事前共有と会議後の説明方法まで相談しておきましょう。

まずは「今の支援では困る場面」を一つメモし、担当ケアマネジャーへ伝えるところから始めてください。会議では目標と役割、確認待ちのことを整理し、実際に続けられる計画を一緒に考えましょう。

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